2009年 05月 26日
打出の小槌? |
岡崎高知市長が連日とりくんでいる、増税説明会。増税は許しがたいが、アリバイ作りであっても、自ら説明しようする姿勢は、ある面評価できる。
松尾さんならきっとやっていないだろう。
先日、自分の居住地である初月小で説明会があったので、住民として参加した。
まず開催について、ほとんどの人は何も知らない。うちの団地の自治会役員もぜんぜん知らなかった。おそらくうちの自治会から出た人は数人ではなかっただろうか。
うちは北山の麓の山奥だし、説明会後に所用があったので、車で行ったのだが、工事中なので「車はとめれません」と駐車を断られた。「下」の人はいいのだろうが、小学校校区とはいえ、徒歩や自転車でこれる距離の人ばかりではない。円行寺、芝巻もあるわけで、車でなければ、手段はタクシーしかない。工事中であっても、スペースは実際には多くあったし、教職員が使うために学校が借り上げている駐車場も外にあるのに、その案内すらしなかったのは?せめて円芝の人の駐車スペースくらいは用意すべきだ。そうでなければ、歩いて行ける自治会単位で開いてもらいたい。
さて会の中身。高知市の北部、初月地区は昔から共産党などの革新系が紳士的というか弱い土地柄で、おとなしいこともあってか、この説明会では、のっけから、「我々が選んだ市長なので、一緒に泥まみれになる」という礼賛や、「悪いのは国の交付税削減。市長は悪くない」などという、ずっこけそうになる発言、以前から市役所に不満がある人のクレームが目だった。
「我々が選んだ」というなら、選挙で岡崎さんに入れた人だけで責任をとってほしいものだし、交付税削減はオールジャパンなので高知市だけが今増税する説明には使えない。
あとは、職員の給与下げろ、議員を減らせの大合唱。これはどこの会場でも同じだった。
無駄を省くのは当然だが、職員は命令で業務をしていただけで、財政難の責任を問うのは筋が違う。結局は歴代市長を免罪することにしかならない。「議会も同罪。役に立たないので数を減らせ」という声も多いが、そういいたくなるようなWBC観戦で委員会を平気でサボるような議員がいるのも確かだが、仮に議員を半分にすれば、市政をチェックする意志と能力のある議員が減り、結果、もっと浪費をしたい人たちが喜ぶことになる。
だいたい、その役に立たない議員に票を入れているのはだれなのか。いや、そもそも市長を選んだのは誰か?傾向として、現在の市長、前市長に入れたような人が、職員の給与を下げろ、議員減らせと言っている傾向が強いように思う。これでは話が逆転している。
取材で他会場に行った時には、当然自分は発言はしないのだが、ここは住民としての参加だし、自分が言わんとするところは誰も言わないので、バレバレではあるが、閉会間際にマイクを握り、①年10数億の「不足」で即夕張になるみたいな言い方は不正確、②財政難の理由は集中ではなく、かるぽーとに公民館を乗せるような「水ぶくれ」、③借金払いのピークを借り換えでしのげば、増税なしでクリアできると主張した。
市長は丁寧に答弁してくれたが、①直ちに夕張にはならない、②それぞれの事業は必要だった。公民館はランニングコストを下げるために移転した、③次世代に借金を残してはいけないと述べた。
①「直ちに夕張にはならない」は重要な発言だと思う。
②「ランニングコスト」のため40億円かけて、まだまだ使える旧公民館から移転したという説明はいかにも苦しい。旧公民館だって、県民文化ホールとの複合施設だったわけだし、コスト節約の方法はあった。あるものをきっちり使うのではなく、どうせ建てるなら、あれもこれもという感覚で膨れ上がっていっただけのことだ。
③次世代の定義がよく分からないが、5年~10年後を次世代とは言わない。5年後は現世代の範疇だろう。だいたい平気で「有利な起債」を借りまくって次世代にツケを残したことの反省なしに、今更そんなこと言われても説得力がない。
10年前、植田省三さんが競輪場を半地下構造にするため、1台分のスペースを確保するのに何百万円もいる。そのうち借金で首がまわらんなるきやめちょけと、しきりに言っていた情景が、今でも目に浮かぶ。その時の松尾市長の「これは有利な起債なので、交付税で大半は戻る。自分は自治省出身の財政のプロだから心配ない」と言っていた口調まで脳裏に焼きついている。松尾氏は起債を打出の小槌と思っていたのだろうか。
この時の財政課長が岡崎現市長だった。彼は市民のために職を賭してでも、この浪費・散財をやめるように市長に意見をしなければならなかった立場だったはずだが、どういう心境だったのだろうか。松尾市長のイケイケに引きずられて渋々つきあったのか、それとも自ら嬉々としてやったのだろうか。機会があれば聞いてみたいものだ。
今回の増税の真の狙いは、結局のところ帯屋町と旭の元手作りであると自分は感じているのだが、どうだろうか。
松尾さんならきっとやっていないだろう。
先日、自分の居住地である初月小で説明会があったので、住民として参加した。
まず開催について、ほとんどの人は何も知らない。うちの団地の自治会役員もぜんぜん知らなかった。おそらくうちの自治会から出た人は数人ではなかっただろうか。
うちは北山の麓の山奥だし、説明会後に所用があったので、車で行ったのだが、工事中なので「車はとめれません」と駐車を断られた。「下」の人はいいのだろうが、小学校校区とはいえ、徒歩や自転車でこれる距離の人ばかりではない。円行寺、芝巻もあるわけで、車でなければ、手段はタクシーしかない。工事中であっても、スペースは実際には多くあったし、教職員が使うために学校が借り上げている駐車場も外にあるのに、その案内すらしなかったのは?せめて円芝の人の駐車スペースくらいは用意すべきだ。そうでなければ、歩いて行ける自治会単位で開いてもらいたい。
さて会の中身。高知市の北部、初月地区は昔から共産党などの革新系が紳士的というか弱い土地柄で、おとなしいこともあってか、この説明会では、のっけから、「我々が選んだ市長なので、一緒に泥まみれになる」という礼賛や、「悪いのは国の交付税削減。市長は悪くない」などという、ずっこけそうになる発言、以前から市役所に不満がある人のクレームが目だった。
「我々が選んだ」というなら、選挙で岡崎さんに入れた人だけで責任をとってほしいものだし、交付税削減はオールジャパンなので高知市だけが今増税する説明には使えない。
あとは、職員の給与下げろ、議員を減らせの大合唱。これはどこの会場でも同じだった。
無駄を省くのは当然だが、職員は命令で業務をしていただけで、財政難の責任を問うのは筋が違う。結局は歴代市長を免罪することにしかならない。「議会も同罪。役に立たないので数を減らせ」という声も多いが、そういいたくなるようなWBC観戦で委員会を平気でサボるような議員がいるのも確かだが、仮に議員を半分にすれば、市政をチェックする意志と能力のある議員が減り、結果、もっと浪費をしたい人たちが喜ぶことになる。
だいたい、その役に立たない議員に票を入れているのはだれなのか。いや、そもそも市長を選んだのは誰か?傾向として、現在の市長、前市長に入れたような人が、職員の給与を下げろ、議員減らせと言っている傾向が強いように思う。これでは話が逆転している。
取材で他会場に行った時には、当然自分は発言はしないのだが、ここは住民としての参加だし、自分が言わんとするところは誰も言わないので、バレバレではあるが、閉会間際にマイクを握り、①年10数億の「不足」で即夕張になるみたいな言い方は不正確、②財政難の理由は集中ではなく、かるぽーとに公民館を乗せるような「水ぶくれ」、③借金払いのピークを借り換えでしのげば、増税なしでクリアできると主張した。
市長は丁寧に答弁してくれたが、①直ちに夕張にはならない、②それぞれの事業は必要だった。公民館はランニングコストを下げるために移転した、③次世代に借金を残してはいけないと述べた。
①「直ちに夕張にはならない」は重要な発言だと思う。
②「ランニングコスト」のため40億円かけて、まだまだ使える旧公民館から移転したという説明はいかにも苦しい。旧公民館だって、県民文化ホールとの複合施設だったわけだし、コスト節約の方法はあった。あるものをきっちり使うのではなく、どうせ建てるなら、あれもこれもという感覚で膨れ上がっていっただけのことだ。
③次世代の定義がよく分からないが、5年~10年後を次世代とは言わない。5年後は現世代の範疇だろう。だいたい平気で「有利な起債」を借りまくって次世代にツケを残したことの反省なしに、今更そんなこと言われても説得力がない。
10年前、植田省三さんが競輪場を半地下構造にするため、1台分のスペースを確保するのに何百万円もいる。そのうち借金で首がまわらんなるきやめちょけと、しきりに言っていた情景が、今でも目に浮かぶ。その時の松尾市長の「これは有利な起債なので、交付税で大半は戻る。自分は自治省出身の財政のプロだから心配ない」と言っていた口調まで脳裏に焼きついている。松尾氏は起債を打出の小槌と思っていたのだろうか。
この時の財政課長が岡崎現市長だった。彼は市民のために職を賭してでも、この浪費・散財をやめるように市長に意見をしなければならなかった立場だったはずだが、どういう心境だったのだろうか。松尾市長のイケイケに引きずられて渋々つきあったのか、それとも自ら嬉々としてやったのだろうか。機会があれば聞いてみたいものだ。
今回の増税の真の狙いは、結局のところ帯屋町と旭の元手作りであると自分は感じているのだが、どうだろうか。
by tosahiro-k
| 2009-05-26 00:17
| 取材こぼれ話