2012年 08月 21日
尖閣と竹島 |
この所、領土をめぐって中国、韓国との摩擦が強まっている。
自分は、領土は国家の主権にかかわる根本問題であり、曖昧にしてはいけないという思いを強く持っている。そういう意味ではかなり「民族派」と思っているのだが、今日の状況を見るにつけ、やはり日本の対応のまずさが目立つし、結局のところ「国益」を大きく損ねる下りの螺旋階段にはまりこんでいるようにみえる。
まず尖閣。尖閣は、日本が実効支配しているし、中国側の主張は、吟味すれば愚にも付かないもので、おそるるに足りない。跳ね返り分子が問題を顕在化させようと上陸だ、なんだと、あれこれやってくるだろうが、金持ち喧嘩せず。淡々と追い払い、ここぞという時に日本の領有の正当性、中国の言い分のお粗末さをクールに理路整然と国際社会に示していく。「問題は存在しない」とうばかりでは、政府としての努力が足りない。
そこにもってきて東京都が買い取るなどと騒ぎたてた挑発で、中国側の術中にはまり、相手の土俵で話がすすんでいる傾向が強い。石原都知事のしていることは極右日和見主義で、一見勇ましいようで問題をよけいに困難にさせ「国益」を損ねる。
中国人にすれば、「三国人」「志那」などと平気で言う石原都知事にしゃしゃり出てこられては、頑張らざるをえなくなり、ただでさえ未成熟な国民世論が沸騰することは容易に想像できる。抗議デモでは、持ち主が中国人でも日本車だからと打ち壊し、日本料理を襲撃することが許容されてしまうような市民の成熟度なのだ。
そんなところと、こちらが支配しているものを、わざわざ相手の土俵で相撲をする必要はこれっぽっちもない。
一方竹島(独島)。これは、韓国が無理矢理、敗戦処理のどさくさにまぎれ、日本がアメリカ占領下されている時に、アメリカは認めていないのに、強引に韓国がぶんどり、今日以上50年以上居直って実効支配しているということは、歴史的経過をみれば明らかである。
韓国側もその通理のなさに本当のところは自信がないのだろう。故に必死で国を上げて宣伝し、児童生徒にも懸命に独島は韓国領だと教育し注入している。大統領が上陸するなどという韓国の手法は、これもまた底が浅く、とても成熟した国の元首がとる行動とは思えない。
とはいえ、竹島は韓国が半世紀支配し続けてきた現実があるわけで、日本側としても正論をただ遠吠えしているだけでいいのかとも思う。実際には、漁業権で折り合いをつけるしかないのかもしれない。結局ウインウインにしない限り、この状態を変えることはできない。
問題は、これらの背景にある中韓の国民を余計に感情的にさせている日本の側の対応である。戦争や植民地支配への総括が中途半端、靖国的なものの復活、改憲、「慰安婦」対応など、植民地支配を長く受けた相手側にすれば、不安、信頼できないという感情が増大していっているなかで、日本の経済が落ち込んでいることが決定的だ。アジアの信頼を得なければ、ご近所に総スカンでは日本はやっていけない。そのメッセージが全く伝わっていないのが問題だ。
尖閣に「上陸」した議員や田母神に対し、香港の活動家は日本が支配している「敵地」に乗り込んだのに、彼らは「安全」な尖閣。敵が支配する竹島や北方領土に上陸を敢行したなら話はまだわかるという、あるブログを読んだのだが、エスカーレーションを激化させるのはもちろんだめだが、面白かった。
自分は、領土は国家の主権にかかわる根本問題であり、曖昧にしてはいけないという思いを強く持っている。そういう意味ではかなり「民族派」と思っているのだが、今日の状況を見るにつけ、やはり日本の対応のまずさが目立つし、結局のところ「国益」を大きく損ねる下りの螺旋階段にはまりこんでいるようにみえる。
まず尖閣。尖閣は、日本が実効支配しているし、中国側の主張は、吟味すれば愚にも付かないもので、おそるるに足りない。跳ね返り分子が問題を顕在化させようと上陸だ、なんだと、あれこれやってくるだろうが、金持ち喧嘩せず。淡々と追い払い、ここぞという時に日本の領有の正当性、中国の言い分のお粗末さをクールに理路整然と国際社会に示していく。「問題は存在しない」とうばかりでは、政府としての努力が足りない。
そこにもってきて東京都が買い取るなどと騒ぎたてた挑発で、中国側の術中にはまり、相手の土俵で話がすすんでいる傾向が強い。石原都知事のしていることは極右日和見主義で、一見勇ましいようで問題をよけいに困難にさせ「国益」を損ねる。
中国人にすれば、「三国人」「志那」などと平気で言う石原都知事にしゃしゃり出てこられては、頑張らざるをえなくなり、ただでさえ未成熟な国民世論が沸騰することは容易に想像できる。抗議デモでは、持ち主が中国人でも日本車だからと打ち壊し、日本料理を襲撃することが許容されてしまうような市民の成熟度なのだ。
そんなところと、こちらが支配しているものを、わざわざ相手の土俵で相撲をする必要はこれっぽっちもない。
一方竹島(独島)。これは、韓国が無理矢理、敗戦処理のどさくさにまぎれ、日本がアメリカ占領下されている時に、アメリカは認めていないのに、強引に韓国がぶんどり、今日以上50年以上居直って実効支配しているということは、歴史的経過をみれば明らかである。
韓国側もその通理のなさに本当のところは自信がないのだろう。故に必死で国を上げて宣伝し、児童生徒にも懸命に独島は韓国領だと教育し注入している。大統領が上陸するなどという韓国の手法は、これもまた底が浅く、とても成熟した国の元首がとる行動とは思えない。
とはいえ、竹島は韓国が半世紀支配し続けてきた現実があるわけで、日本側としても正論をただ遠吠えしているだけでいいのかとも思う。実際には、漁業権で折り合いをつけるしかないのかもしれない。結局ウインウインにしない限り、この状態を変えることはできない。
問題は、これらの背景にある中韓の国民を余計に感情的にさせている日本の側の対応である。戦争や植民地支配への総括が中途半端、靖国的なものの復活、改憲、「慰安婦」対応など、植民地支配を長く受けた相手側にすれば、不安、信頼できないという感情が増大していっているなかで、日本の経済が落ち込んでいることが決定的だ。アジアの信頼を得なければ、ご近所に総スカンでは日本はやっていけない。そのメッセージが全く伝わっていないのが問題だ。
尖閣に「上陸」した議員や田母神に対し、香港の活動家は日本が支配している「敵地」に乗り込んだのに、彼らは「安全」な尖閣。敵が支配する竹島や北方領土に上陸を敢行したなら話はまだわかるという、あるブログを読んだのだが、エスカーレーションを激化させるのはもちろんだめだが、面白かった。
by tosahiro-k
| 2012-08-21 19:14
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