2012年 09月 01日
尖閣と竹島 その2 |
少し前に、尖閣と竹島について、「民族派」としての心情を書いたが、その後自分なりに勉強したり、人の話を聞くうち、孫崎享さんが言うように「日本固有の領土」などというのは、そう簡単にいえるものではないのかもしれないと感じるようになった。
世界中どこの国にも、国内的な政策に行き詰まると強い排外的な主張で支持を集めようという輩がいるという指摘もその通りだ。彼らは「勇ましい」ことを言うだけ。真の国益、国民生活への影響などどうでもよいのである。
尖閣については、かつて琉球と台湾の間のどちらの領有であったかということが問われているのであり、琉球が日本固有の領土なのかと言われると、結構難しい問題があるような気もする。
またいったん決めた国境ラインでも、いくらでもその後の力関係で動くのが生きた歴史であるということ。だからこそ理と利で共存することが、互いに有利になるということを理解できる場作りこそが大切である。
そもそも、尖閣や竹島で騒ぐより、はるかに日本国民の生活に密接なかかわりがあるのは、「北方領土」の歯舞諸島、国後島であることを「密漁の海で」(本田良一著)を読んで認識を新たにした。
日本人が暮らしている海岸の沖わずか2キロ弱のところ、文字通り目と鼻の先に、ロシアとの実質的国境線があり、日本とロシアの漁民が互いに越境して密漁合戦をしている日常、ロシア警備隊と日本の暴力団とのつながりなど、全くといってよいほど認識がなかった。これほどまでに近いのかと。喉元に匕首を突きつけられているような緊張した状況。かつて鈴木宗男の言ってたことが、ようやく腑に落ちた気がした。「北方領土」抜きに日本の領土問題は語れない。
不思議なのは、ロシアのメドベージェフか誰かが択捉だったか国後かに行った時に、タカ派から今回の韓国や中国のような激しい反応あったっけ?
とにかく領土問題は、簡単にかたがつくものではないわけで、長期に互いの立場を理解しあう努力を続け、何より周辺住民の利益をよく考えなければならない。それを抜きにした観念的で感情的な対応は日本国民のためには決してならないと実感している。
世界中どこの国にも、国内的な政策に行き詰まると強い排外的な主張で支持を集めようという輩がいるという指摘もその通りだ。彼らは「勇ましい」ことを言うだけ。真の国益、国民生活への影響などどうでもよいのである。
尖閣については、かつて琉球と台湾の間のどちらの領有であったかということが問われているのであり、琉球が日本固有の領土なのかと言われると、結構難しい問題があるような気もする。
またいったん決めた国境ラインでも、いくらでもその後の力関係で動くのが生きた歴史であるということ。だからこそ理と利で共存することが、互いに有利になるということを理解できる場作りこそが大切である。
そもそも、尖閣や竹島で騒ぐより、はるかに日本国民の生活に密接なかかわりがあるのは、「北方領土」の歯舞諸島、国後島であることを「密漁の海で」(本田良一著)を読んで認識を新たにした。
日本人が暮らしている海岸の沖わずか2キロ弱のところ、文字通り目と鼻の先に、ロシアとの実質的国境線があり、日本とロシアの漁民が互いに越境して密漁合戦をしている日常、ロシア警備隊と日本の暴力団とのつながりなど、全くといってよいほど認識がなかった。これほどまでに近いのかと。喉元に匕首を突きつけられているような緊張した状況。かつて鈴木宗男の言ってたことが、ようやく腑に落ちた気がした。「北方領土」抜きに日本の領土問題は語れない。
不思議なのは、ロシアのメドベージェフか誰かが択捉だったか国後かに行った時に、タカ派から今回の韓国や中国のような激しい反応あったっけ?
とにかく領土問題は、簡単にかたがつくものではないわけで、長期に互いの立場を理解しあう努力を続け、何より周辺住民の利益をよく考えなければならない。それを抜きにした観念的で感情的な対応は日本国民のためには決してならないと実感している。
by tosahiro-k
| 2012-09-01 00:10
| その他