2015年 02月 02日
冬山用カメラ SONY TX30 |
冬山で使うコンパクトデジカメとして、長く防水のPENTAX43WRという機種を使ってきました。10年以上前の機種でしたが、単3電池が使えるのでリチウム単3を入れておけば長く使え、愛用してきたのですが、さすがにレリーズタイムラグなどレスポンスがしんどくなってきたのと、昨年夏に沢で滝のシャワークライムの時にもろに水流をカメラにあててしまい、防水とはいいながら、内部に水が浸入してしまって、レンズのカバーのガラスが内側から曇ってとれなくなり、それが画面に写り込むようになってしまったので買い替えることに。
機種選定のポイントは以下。①防水、②レンズが飛び出さない(沈胴式)ではない屈折式であること、③軽量コンパクトであること、④GPS不要など。
当初はPENTAXやオリンパスのGPSモデルにしようかと思っていたのですが、「いかにもアウトドア」的な外観がピンとこなかったのと、コンデジのGPSってどうなの?と思いつつ、結局はGPSはいらないということになり、「普通の外観」で防水でコンパクトなSONY TX30 に至りました。
GPSが不要な理由ですが、まずGPSそのものは、自分は肯定派でetrex30も地図ロイドも時と場合によって使っています。写真に位置情報が埋め込まれること自体は歓迎しますが、ただ、それ以上に重視しているがバッテリーの持ち。
GPSを本気で活用しようと思えば、言うまでもなくGPSの電源はずっと入れっぱなしで衛星を捕捉しておかなくてはならない。でなければシャッターチャンスが到来し、カメラを出して、それからGPSをオンにしても、衛星を捕まえるのに数分かかったりするわけで、結局使えない。
下界であれば、基地局で補助するAGPSが使えるので、捕捉時間が短くなるとは思いますが、圏外の山ではまったく期待できません。写真に位置情報を埋め込もうと思えば、GPSの電源は常時オンにしておかなければならない。
となれば、ただでさえ心配なカメラのバッテリー消費が、一層悪化することになりますよね。カメラは写真を撮るのが本分で、GPSを常時オンにして、肝心の写真を撮ろうと思ったらバッテリーが切れました、撮れませんでした、では話にならないので、自分ならGPSは切るだろうと思いました。だったら、はじめから要らない。
位置情報がほしい時にはetrexなどGPS専用機なり、スマホやタブレットもかなりよくなってきていますから、そちらでやって軌跡を記録し、写真のタイムで割り出して照合し、位置を推定するやりかたで十分かなと。やっぱりバッテリーの持ちを重視したいですね。
そこで結局、選択肢は他になくて、1年以上前の機種で目新しさはないものの、高知市升形のキタムラカメラでTX30を購入し、何度か山に持参しましたので、そのレビュー。
①コンパクトで軽い点は素晴らしい。が、小さすぎて裏面は一面タッチパネルなので、どこを持ったらよいのかよく分からず、落としそうになるし、指などをよく写し込んでしまう。まあ慣れでしょう。ストラップは必ず使う事。
②撮影後、次の写真が撮れるようになるまでの間など、ややレスポンスが緩慢だが、まあ我慢できる。
③画質はそれなりだが、マクロはなかなかいい。
④防水はまだ試していませんが、気温-10度まで動作とあるので、冬山で使いました。2月の四国の県境稜線で強風下マイナス15度くらいはあるところで吹かれても、トラブルはなかったです。他のメンバーの沈胴式のカメラはほとんど動作しなくなっていたにもかかわらず。やはり屈折式は寒さに強いですね。
⑤替えバッテリーはホントに小さいのですが、バッテリーの持ちは合格。GRD3ほどは持ちませんが、そこそこ大丈夫です。
⑥ボディや電池蓋の開閉部が華奢なのが気になる。手に持つとボディもプラスチッキ-で安っぽい。まだトラブルはないですが、耐久性にはやや不安があるので、扱いには注意を払う必要あり。
⑦メディアがマイクロSDのみというのは、いいとして、カードのどちらの面を上にしてもスロットに入ってしまうので、間違う可能性があるし、正しく装着されなかった時の表示も、小さいゲジゲジみたいのがでるだけで目だたなくて気がつかない。
いろいろ言いましたが、普通の外見なのに10メートル防水という、羊の皮を被った狼的なコンセプトは気に入っていますので、しばらくは山を中心に使って行きたいと思ってます。おそらくこのモデルには後継機種は出そうにないので、興味がある方は早めに買っておいたほうがいいかも。
写真上はギャラクシーS5とTX30の大きさの比較。かなりコンパクトです。下は2月1日のオカメ岩周辺、強風でかなり寒く沈胴式のカメラは動かなくなったがTX30は作動した。
by tosahiro-k
| 2015-02-02 19:01
| 登山