2006年 08月 29日
皆山集 |
8月28日の県議会産経委。「よこはま水産」は引っ張れば余計に「疑惑」にボロが出る状況が広がっているのを受けてつい先日まで、「百条じゃ!」と叫んでいたのが嘘のように、一挙に幕引きへ。あと一回報告の取りまとめの会をやって終わりだ。自民党の関心は「よこはま」から華フェスタと皆山集紛失事件に移ったような感じである。
この新たな問題を考える際に、あまり報じられていない事実関係があるので、是非を問う前に、差しさわりのない範囲で明らかにしておこうと思う。
まず皆山集(かいざんしゅう)。この資料、一見タダのゴミにしか見えないが、実ははかなり貴重なものらしい。山内家の様々なことを詳細に記録したもので、基本的には県立図書館から持ち出し厳禁とされている。
しかし、それが「土佐二十四万石博の大河ドラマ館で流す映像で使う」ためにということで、「大河ドラマ『功名が辻』県推進協議会」に16日間という長期の特別貸し出しが許可された。丸の内の大河ドラマ館で展示でもするのかと思いきやさにあらず、実際には借り上げた直後に皆山集はNHKアートという東京のNHK関連会社に持っていかれて撮影されていた。そして東京から戻ってきた皆山集を、今度は高知新聞社系列の高新企業が、協議会の事務所で撮影した。
つまり特別貸し出しというのは、NHKアートが東京で写真を撮るために、協議会の名を使ったというのが実態なのである。
図書館側は東京に持っていくのを知っていれば貸さなかったと述べたが、普通に考えれば展示するとか、遠隔地に持っていくなどでもしなければ、16日間も貸し出しする必要はない。ただ撮影するのであればすぐ近くの県立図書館にくればよいだけのことで、特別貸し出しなどする必要はないのである。たぶんNHK様の機嫌を損ねて、ドラマで高知の場面が削られてはいけないみたいなつまらん「気遣い」で、NHKに最大限の便宜を図りサービスすることが既定路線、雰囲気としてあったのではないだろうか。そうでなければこの貸し出しは理解しにくい。
紛失の当事者である担当者は県職員ではなく、民間の○○関係の人。借り入れも実態は名前だけなわけであるから、誰にも当事者意識がない。東京から戻ってきた後も、事務所に雑然とほっぽられていたのが目撃されているが、担当はもちろん、誰も注意するものもいなかったという。
そこにきて期限が過ぎても図書館が督促を3カ月も入れなかったという重大ミスも重なり、それっきり紛失してしまった。ちょうどこの時期には協議会の事務所が引越しをするというタイミングの悪さ。ゴミにまぎれて捨てられた可能性は高い。
それと華フェスタ。プロポーザル1位の企業に代わり受注した県内企業とは高新企業のこと。県内優先というのも分かるので、受注先が高新関係だからどうのこうのとは言わないつもりなのだが、自民党はこれに飛びついて県庁内を引っかき回して知事の政治責任を問題化させたいわけで、今後の展開は注目である。
ただ、いわば高新が当事者ということもあり、29日朝刊も華フェスタ問題はきれいにカットされていた(この日の委員会で一番盛り上がったのは華フェスタ問題だったのにもかかわらず)ので、あまり大きく広がることはないのかもしれない。「疑惑」が広がるのも広がらないのも、高新次第とは、情けない限りではあるが、ある県職員は「これで高新も痛うもない腹を探られる気持が、ちっとはわかるろうか」。さてどうでしょう。
この新たな問題を考える際に、あまり報じられていない事実関係があるので、是非を問う前に、差しさわりのない範囲で明らかにしておこうと思う。
まず皆山集(かいざんしゅう)。この資料、一見タダのゴミにしか見えないが、実ははかなり貴重なものらしい。山内家の様々なことを詳細に記録したもので、基本的には県立図書館から持ち出し厳禁とされている。
しかし、それが「土佐二十四万石博の大河ドラマ館で流す映像で使う」ためにということで、「大河ドラマ『功名が辻』県推進協議会」に16日間という長期の特別貸し出しが許可された。丸の内の大河ドラマ館で展示でもするのかと思いきやさにあらず、実際には借り上げた直後に皆山集はNHKアートという東京のNHK関連会社に持っていかれて撮影されていた。そして東京から戻ってきた皆山集を、今度は高知新聞社系列の高新企業が、協議会の事務所で撮影した。
つまり特別貸し出しというのは、NHKアートが東京で写真を撮るために、協議会の名を使ったというのが実態なのである。
図書館側は東京に持っていくのを知っていれば貸さなかったと述べたが、普通に考えれば展示するとか、遠隔地に持っていくなどでもしなければ、16日間も貸し出しする必要はない。ただ撮影するのであればすぐ近くの県立図書館にくればよいだけのことで、特別貸し出しなどする必要はないのである。たぶんNHK様の機嫌を損ねて、ドラマで高知の場面が削られてはいけないみたいなつまらん「気遣い」で、NHKに最大限の便宜を図りサービスすることが既定路線、雰囲気としてあったのではないだろうか。そうでなければこの貸し出しは理解しにくい。
紛失の当事者である担当者は県職員ではなく、民間の○○関係の人。借り入れも実態は名前だけなわけであるから、誰にも当事者意識がない。東京から戻ってきた後も、事務所に雑然とほっぽられていたのが目撃されているが、担当はもちろん、誰も注意するものもいなかったという。
そこにきて期限が過ぎても図書館が督促を3カ月も入れなかったという重大ミスも重なり、それっきり紛失してしまった。ちょうどこの時期には協議会の事務所が引越しをするというタイミングの悪さ。ゴミにまぎれて捨てられた可能性は高い。
それと華フェスタ。プロポーザル1位の企業に代わり受注した県内企業とは高新企業のこと。県内優先というのも分かるので、受注先が高新関係だからどうのこうのとは言わないつもりなのだが、自民党はこれに飛びついて県庁内を引っかき回して知事の政治責任を問題化させたいわけで、今後の展開は注目である。
ただ、いわば高新が当事者ということもあり、29日朝刊も華フェスタ問題はきれいにカットされていた(この日の委員会で一番盛り上がったのは華フェスタ問題だったのにもかかわらず)ので、あまり大きく広がることはないのかもしれない。「疑惑」が広がるのも広がらないのも、高新次第とは、情けない限りではあるが、ある県職員は「これで高新も痛うもない腹を探られる気持が、ちっとはわかるろうか」。さてどうでしょう。
by tosahiro-k
| 2006-08-29 00:31
| 取材こぼれ話