2007年 03月 01日
知事会見の公開 |
2月県議会開会日、自民党のY本幹事長の代表質問で、知事会見の公開のあり方について、質問があった。
1月22日の会見がHPにアップされるのに、4日かかったので、もっと早くならないかというものであった。実際はもっと時間がかかることも珍しくなく、代表質問で聞くほどのこととも思われないが、言ってることは当然のことであるし、本会議の俎上にのぼったことは歓迎したい。
まず現状。月に1回程度、一回45分間くらい知事の会見が実施されているが、実態は結構複雑であることが、この1年ほど勉強するなかで分かった。高知県の会見のあり方は、実はかなり「前近代性」が残っているというのが実感である。
知事の会見は年間4回。県の主催する公的定例会見はこれだけである。
ではあとの年間8回の「会見」は何なのか。それは「懇談会」。県のHPなどを注意してみていただくと分かるが、記者会見と懇談会という言葉が微妙に使い分けられている。「懇談会」の主催については県政記者クラブであると同クラブは主張、一方で県広報課は県と県政記者クラブとの共催であると主張し、おかしなことだが両者の見解にはズレがある。
会見は、知事が県民への説明責任を果たす場であり、県民の知る権利に応えるものであるわけで、その大切な場が、私的色彩の濃い「懇談」というのはやはり不自然であろう。私的懇談の公開に県費をかけるのも変な気がする。きちんと定例会見として整理し、あわせてその公開のあり方を考えないと話がおかしくなる。
両者は具体的にどう違うのか。「会見」では、冒頭知事が説明項目を短時間で述べ、続いて記者が質問する。「懇談会」では記者クラブ側が差配する形になる。実態的には両者にほとんど変わりはないし、実は県も記者クラブ側もあまり違いは分かっていないのだが、そういうことになっている。
違いが一番はっきり分かるのは記者クラブ加盟社以外の社が出席を希望した時。県主催の会見であれば、県がOKといえば、OKなのだが、「懇談会」は基本的にクラブ加盟社に限定されていることになっており、県は「記者クラブの了解をとってください」と言う。県は基本的にOKというスタンスだが、クラブ側は「これはクラブとの懇談なのであるから、他社がきてもらっては困る」というのが基本的なスタンスであるので、摩擦が生じる。このようなこともあって、自分も会見に出させてもらっているが、「懇談会」の時には質問を制限されている。
ただこのへんのことも、社により濃淡はある。高新、テレビ高知などは開放をそれなりに許容する傾向が強いが、NHK、朝日、毎日は抵抗。ただし全国紙でも読売は社というより記者個人の問題意識だと思うが、「閉ざすのはよくない」というスタンスだった。
公開の具体的な手法についていうと、ネット中継もよいが、インフラ整備もいるので、生中継というより、会見の模様を、そのままビデオでとって、すぐHPにファイルをアップするほうがいいと思う。東京や長野は確かこれだった。これなら会見が済んでから数分でアップできるし、金もいらない。活字にするのは、もうすこしあとでもよいと思う。
1月22日の会見がHPにアップされるのに、4日かかったので、もっと早くならないかというものであった。実際はもっと時間がかかることも珍しくなく、代表質問で聞くほどのこととも思われないが、言ってることは当然のことであるし、本会議の俎上にのぼったことは歓迎したい。
まず現状。月に1回程度、一回45分間くらい知事の会見が実施されているが、実態は結構複雑であることが、この1年ほど勉強するなかで分かった。高知県の会見のあり方は、実はかなり「前近代性」が残っているというのが実感である。
知事の会見は年間4回。県の主催する公的定例会見はこれだけである。
ではあとの年間8回の「会見」は何なのか。それは「懇談会」。県のHPなどを注意してみていただくと分かるが、記者会見と懇談会という言葉が微妙に使い分けられている。「懇談会」の主催については県政記者クラブであると同クラブは主張、一方で県広報課は県と県政記者クラブとの共催であると主張し、おかしなことだが両者の見解にはズレがある。
会見は、知事が県民への説明責任を果たす場であり、県民の知る権利に応えるものであるわけで、その大切な場が、私的色彩の濃い「懇談」というのはやはり不自然であろう。私的懇談の公開に県費をかけるのも変な気がする。きちんと定例会見として整理し、あわせてその公開のあり方を考えないと話がおかしくなる。
両者は具体的にどう違うのか。「会見」では、冒頭知事が説明項目を短時間で述べ、続いて記者が質問する。「懇談会」では記者クラブ側が差配する形になる。実態的には両者にほとんど変わりはないし、実は県も記者クラブ側もあまり違いは分かっていないのだが、そういうことになっている。
違いが一番はっきり分かるのは記者クラブ加盟社以外の社が出席を希望した時。県主催の会見であれば、県がOKといえば、OKなのだが、「懇談会」は基本的にクラブ加盟社に限定されていることになっており、県は「記者クラブの了解をとってください」と言う。県は基本的にOKというスタンスだが、クラブ側は「これはクラブとの懇談なのであるから、他社がきてもらっては困る」というのが基本的なスタンスであるので、摩擦が生じる。このようなこともあって、自分も会見に出させてもらっているが、「懇談会」の時には質問を制限されている。
ただこのへんのことも、社により濃淡はある。高新、テレビ高知などは開放をそれなりに許容する傾向が強いが、NHK、朝日、毎日は抵抗。ただし全国紙でも読売は社というより記者個人の問題意識だと思うが、「閉ざすのはよくない」というスタンスだった。
公開の具体的な手法についていうと、ネット中継もよいが、インフラ整備もいるので、生中継というより、会見の模様を、そのままビデオでとって、すぐHPにファイルをアップするほうがいいと思う。東京や長野は確かこれだった。これなら会見が済んでから数分でアップできるし、金もいらない。活字にするのは、もうすこしあとでもよいと思う。
by tosahiro-k
| 2007-03-01 14:05
| 取材こぼれ話