2007年 08月 16日
日本の、これから |
8月15日夜に放映されたNHK「日本の、これから」を見た。テーマは憲法9条。
いつもこの手の番組は、発言者に職業的な活動家みたいな人が多いのに、その「氏素性」があかされないのは、いつものことながら辟易する。和服の右派女性とか、かなりディープな人が特に改憲派に多かった。アホな発言が多くだんだんイライラしてくるのだが、改憲派の中にいくつか興味深い発見があった。
①改憲派に反米右翼が増えていた。出演者の小林よしのりは以前から反米愛国っぽいことを言っていたが、そういうことを言う人の割合が多かった。この「反米愛国」は、アメリカ押しつけの9条を変え、自前の軍事力を持ち、アメリカと対等になるべしという理屈だが、アメリカが9条撤廃へ最も圧力をかけていることは念頭にないし、安保廃棄は言わない中途半端さなので説得力に欠ける。「愛国」ならば安保廃棄をめざし、自国の独立の確保が最も重要だと思うのだが、それにしても右派内での反米派の台頭には右派陣営での矛盾と分裂を感じる。
この背景にはアメリカ議会での慰安婦決議に代表される日本の右派たたきがある。アメリカは中国とパートナーシップを保ちながら本音で警戒しているのは、日本の右派なのだ。日本には従順なパシリとしての役割以外は絶対許さない。であるから靖国派と対米従属との矛盾はどんどん激化していくわけで、これは非常に注目に値する。このあたりのことは、「北朝鮮・中国はどれだけ恐いか」田岡俊次著をお読みください。
②9条の会事務局長の渡辺治一橋大学院教授、おなじみの斉藤貴男氏の話を聞いていると当然すっきりするのだが、今回改憲派のイデオローグのコバセツこと小林節慶大教授を見直した。今度彼の本を読んでみようとおもう。彼の改憲論は靖国派とは一線を画しており、対米従属の現状もよしとしていないことがよく分かった。復古主義的ドグマではなく、現実を分析して学者として苦悩している感じがした。意外と一致点はあるのではないだろうか。
いつもこの手の番組は、発言者に職業的な活動家みたいな人が多いのに、その「氏素性」があかされないのは、いつものことながら辟易する。和服の右派女性とか、かなりディープな人が特に改憲派に多かった。アホな発言が多くだんだんイライラしてくるのだが、改憲派の中にいくつか興味深い発見があった。
①改憲派に反米右翼が増えていた。出演者の小林よしのりは以前から反米愛国っぽいことを言っていたが、そういうことを言う人の割合が多かった。この「反米愛国」は、アメリカ押しつけの9条を変え、自前の軍事力を持ち、アメリカと対等になるべしという理屈だが、アメリカが9条撤廃へ最も圧力をかけていることは念頭にないし、安保廃棄は言わない中途半端さなので説得力に欠ける。「愛国」ならば安保廃棄をめざし、自国の独立の確保が最も重要だと思うのだが、それにしても右派内での反米派の台頭には右派陣営での矛盾と分裂を感じる。
この背景にはアメリカ議会での慰安婦決議に代表される日本の右派たたきがある。アメリカは中国とパートナーシップを保ちながら本音で警戒しているのは、日本の右派なのだ。日本には従順なパシリとしての役割以外は絶対許さない。であるから靖国派と対米従属との矛盾はどんどん激化していくわけで、これは非常に注目に値する。このあたりのことは、「北朝鮮・中国はどれだけ恐いか」田岡俊次著をお読みください。
②9条の会事務局長の渡辺治一橋大学院教授、おなじみの斉藤貴男氏の話を聞いていると当然すっきりするのだが、今回改憲派のイデオローグのコバセツこと小林節慶大教授を見直した。今度彼の本を読んでみようとおもう。彼の改憲論は靖国派とは一線を画しており、対米従属の現状もよしとしていないことがよく分かった。復古主義的ドグマではなく、現実を分析して学者として苦悩している感じがした。意外と一致点はあるのではないだろうか。
by tosahiro-k
| 2007-08-16 01:30
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