2007年 12月 20日
鉄砲の話 |
高知や佐世保で猟銃を使った殺人事件が相次いだことがあり、銃の規制が強化されそうな雲行きである。
許可のさいにルールにのっとってきちんとすることは当然であるのだが、時流に乗って声高に「銃などいらん。許可することはない。取り上げろ」と大声を上げている人をみていると、それは違うだろうという違和感を感じる。
佐世保の犯人は、撃ちもしないのに何丁も銃を買っている収集マニアだったような報道もあったが、こんな銃オタクも街にはいるのかもしれない。が、高知県のような山の暮らしでは、銃というのは生活の中にあるもので、特別なものではない。
たいがいの家では猟犬を飼いウサギ、イノシシ、シカなどをよく撃っていた。獣の猟はグループで行う場合が多いので部落をあげたレジャーのような要素もあるが(猟に出る日は夜明け前からおじさんたちが生き生きして集まる)、やはり生活の一部と化している。自分もド田舎にある祖父母の家では、子供の時には猟銃に注油したり、銃身を磨いたりさせられた記憶がある。
今鳥獣のバランスが崩れて、獣害がきわめて深刻となり、人の生活が獣に脅かされている状況となっているが、この対策の基本になるのは狩猟圧だ。
しかし山の過疎化と高齢化により、狩猟をする人が減っていることが大きな問題になっている。銃を保管するいろいろな設備を整え、狩猟免許に高額な税金もかかることから、「もう猟はやめよう」という人が増えているのである。
すなわち行政は、狩猟者が増えて鉄砲を撃ってもらい、狩猟圧をかけてほしいのだが、片方ではなるべ規制して銃を取り上げるという非常に矛盾した状態になっている。であるから、今回の「銃規制」のかけ声が、都市の論理に流され、さらに狩猟離れを加速させるものであってはならない。そのあたりを考えた議論をしてもらいたいものだ。
だいたい鉄砲のことだけを言ってもしょうがない。田舎では、ナタやエガマなどの大きな刃物もそこらあたりにゴロゴロしているし、人を殺せる農薬も倉庫にずらっと並んでいる。つまりその気になれば「凶器」はいくらでもある。
実は自分も猟には関心はある。冬山や沢登りで培った技術は絶対に猟でも生かせると思うのだが、今のように市街地に住んでいては無理だろう。犬も飼えない。M元県議のように山奥に移住した暁には、やってみたいものだが、これもなかなか実現しそうにはない。
追記 と思ったら、有名な「きっこのブログ」が銃の問題を取り上げていたのだが案の定、訳知り顔で、規制強化を説いていた。同ブログは、田舎の鳥獣被害の実態に一定応える鳥獣特措法についても攻撃していた。銃の規制緩和につながるのに反対したのは川田龍平だけで、共産党まで賛成したと(委員会での採決のことか?)。川田くんの無知ぶり、きっこなるブロガーのアホさが改めてよく分かった。
許可のさいにルールにのっとってきちんとすることは当然であるのだが、時流に乗って声高に「銃などいらん。許可することはない。取り上げろ」と大声を上げている人をみていると、それは違うだろうという違和感を感じる。
佐世保の犯人は、撃ちもしないのに何丁も銃を買っている収集マニアだったような報道もあったが、こんな銃オタクも街にはいるのかもしれない。が、高知県のような山の暮らしでは、銃というのは生活の中にあるもので、特別なものではない。
たいがいの家では猟犬を飼いウサギ、イノシシ、シカなどをよく撃っていた。獣の猟はグループで行う場合が多いので部落をあげたレジャーのような要素もあるが(猟に出る日は夜明け前からおじさんたちが生き生きして集まる)、やはり生活の一部と化している。自分もド田舎にある祖父母の家では、子供の時には猟銃に注油したり、銃身を磨いたりさせられた記憶がある。
今鳥獣のバランスが崩れて、獣害がきわめて深刻となり、人の生活が獣に脅かされている状況となっているが、この対策の基本になるのは狩猟圧だ。
しかし山の過疎化と高齢化により、狩猟をする人が減っていることが大きな問題になっている。銃を保管するいろいろな設備を整え、狩猟免許に高額な税金もかかることから、「もう猟はやめよう」という人が増えているのである。
すなわち行政は、狩猟者が増えて鉄砲を撃ってもらい、狩猟圧をかけてほしいのだが、片方ではなるべ規制して銃を取り上げるという非常に矛盾した状態になっている。であるから、今回の「銃規制」のかけ声が、都市の論理に流され、さらに狩猟離れを加速させるものであってはならない。そのあたりを考えた議論をしてもらいたいものだ。
だいたい鉄砲のことだけを言ってもしょうがない。田舎では、ナタやエガマなどの大きな刃物もそこらあたりにゴロゴロしているし、人を殺せる農薬も倉庫にずらっと並んでいる。つまりその気になれば「凶器」はいくらでもある。
実は自分も猟には関心はある。冬山や沢登りで培った技術は絶対に猟でも生かせると思うのだが、今のように市街地に住んでいては無理だろう。犬も飼えない。M元県議のように山奥に移住した暁には、やってみたいものだが、これもなかなか実現しそうにはない。
追記 と思ったら、有名な「きっこのブログ」が銃の問題を取り上げていたのだが案の定、訳知り顔で、規制強化を説いていた。同ブログは、田舎の鳥獣被害の実態に一定応える鳥獣特措法についても攻撃していた。銃の規制緩和につながるのに反対したのは川田龍平だけで、共産党まで賛成したと(委員会での採決のことか?)。川田くんの無知ぶり、きっこなるブロガーのアホさが改めてよく分かった。
by tosahiro-k
| 2007-12-20 14:58
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