2014年 11月 28日
「60万回のトライ」 |
11月2日、東京で在日韓国・朝鮮人へのヘイトスピーチなど、外国人差別反対をアピールする「東京大行進」が取り組まれ2800人が集まったとが報じられた。カラフルなデモの写真には心強い思いがしたが、この問題は新大久保や鶴橋という知られたコリアタウンのある東京や大阪だけの話ではない。高知県内にも約600人と言われる特別永住権を持つ在日韓国・朝鮮人が生活していることを忘れてはならない。
書店に行けば山のような嫌韓本、朝日新聞の失態につけ込んだ慰安婦問題に乗じて憎悪的な言論がまき散らされる中、息を潜めるように暮らしている市民がいる。在日韓国人系の団体には「太極旗を降ろせ」という脅迫的な電話が掛かってきているという話も聞いた。
特別永住権を持つ外国人は、地域で共に暮らす住民である。彼らが日々の生活に著しい不安を覚える現状は、高知県や高知市自身の問題であり、よそ事ではない。
高知県は職員採用試験の受験資格から国籍条項を全国に先がけて撤廃した「先進県」のはずである。トップが前面に立ち、外国人差別は許さないということを明確にアピールすべき時ではないか。
おりしも大阪朝鮮高級学校ラグビー部のドキュメント「60万回のトライ」(12月11日、県立美術館)の上映準備がすすんでいる。各地の朝鮮学校は在特会などのヘイトスピーチの標的にされ、学校運営補助金の廃止、授業料無償化制度からの排除など、極めて困難な状況下におかれているが、そこで学ぶ生徒たちの等身大の姿を知ることができる作品だ。
上映会を満員にして成功させることは高知県民の「ヘイトスピーチは許さない」というメッセージの発信になる。大友良英の音楽も良い。
上映日時 13時30分、16時45分、19時。15時30分から朴思柔監督のトーク。一般前売1000円、同高校生800円、当日200円アップ。主催は「60万回のトライを高知でみる会」
by tosahiro-k
| 2014-11-28 00:37
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