2015年 12月 04日
「ありのまま」をなぜ恐れるのか? |
12月4日の高知県議会議会運営委員会。議会改革の議論で、自民・公明などの抵抗で遅れこんでいる懸案の常任委員会のインターネット中継が再び議題に。またしても、自公の強い抵抗で実現することにはなりませんでした。
ネット中継は県民の知る権利拡充のために当然やるべきと強く主張しているのが坂本茂雄(県民)、米田稔(共産)、武石利彦(自民)委員。
中継の導入を妨害しているのは桑名龍吾(自民)、梶原大介(自民)、土森正典(自民)、池脇純一(公明)委員で、野町雅樹(新風・黒潮の会)委員も「時期尚早」。
西森雅和(公明)、高橋徹(県民の会)委員は発言せず。
導入妨害派の主張は、まったく理由になっておらず、典型的なためにする議論。若手もいるのですが、同じことを有権者の前で言えるのでしょうか。この議論が「中継」されていれば、到底言えないレベルでした(傍聴者は記者4人だけ、一般はおらず)。
導入妨害派の主張する理由は3つ。(※は中田の見解)
①ネット中継するなら、今は時間制限のない委員会の発言を制限しなければ議員間の平等が保てない。高知県議会伝統の自由闊達な議論が失われる。
※中継と発言の時間制限は別の話であり、現状の制限なしが不平等というなら、ネット中継の有無にかかわらず改善すべきである。
時間制限をせずに中継している県では「特に問題はおきていない」(議会事務局の調査)し、今やっている委員会の議論を、そのまま見てもらうだけであり、「不平等」はあたらない。
これをネット中継ができない理由にするのは、議会の公開をすすめていく気がないからだ。よほど、ありのままの議論を有権者にみられたくないのか。
どうして、ありのままの姿を有権者に見てもらうことを、それほど恐れるのか。
②ネット中継をすると小休(一時的に記録を止めることだが、これをやっているのが全国で高知県議会だけ)の扱いが困る。
※本来、記録に残さないやりとりはなくしていくべきであり、「小休制度」が中継をやらない理由にはならない。
③費用対効果があわない。見ているのは県職員ばかりだ。
※開始時間もはっきりしない委員会審議を、遠隔地の有権者が議場に来ずとも傍聴できるインフラの整備は、年々重要性が増すことは明らかで、単純なコスト論は通用しない。活動をありのままに見てもらって、もっとも恩恵を受けるのは幡多など遠隔地の議員である。来年度、本会議場の音響改修に3900万円もかけるのだが(390万かと思ったら3900万円で驚いた)、それともアンバランスで、平日の昼間に議場にくることができる傍聴者だけが優遇されることになる。
このように、妨害派の抵抗は全く理由になっていませんが、議会内では多数なので前に進むことができません。「ありのまま」の議員の姿を映し出す委員会のネット中継は議会改革の肝であり、これをやらない限り、議会は変われません。
土森氏はともかく、若手までがこのような時代錯誤なことをいつまでも平気で言い続けることは、あっけにとられると言いますか、衝撃的です。
ただ、自民党も一枚岩ではなく、武石利彦氏は唯一、いかに公開をすすめていくのかという立場で、執行部の答弁を県民が知ることができるのも県政を理解していくうえで大切など、真っ当な議論をしています。同会派内にも古くさい抵抗戦術をよしとしない良識派も当然いるはずですが、声が聞こえてきません。いい加減、自民党も変わる時だと思います。
ネット中継は県民の知る権利拡充のために当然やるべきと強く主張しているのが坂本茂雄(県民)、米田稔(共産)、武石利彦(自民)委員。
中継の導入を妨害しているのは桑名龍吾(自民)、梶原大介(自民)、土森正典(自民)、池脇純一(公明)委員で、野町雅樹(新風・黒潮の会)委員も「時期尚早」。
西森雅和(公明)、高橋徹(県民の会)委員は発言せず。
導入妨害派の主張は、まったく理由になっておらず、典型的なためにする議論。若手もいるのですが、同じことを有権者の前で言えるのでしょうか。この議論が「中継」されていれば、到底言えないレベルでした(傍聴者は記者4人だけ、一般はおらず)。
導入妨害派の主張する理由は3つ。(※は中田の見解)
①ネット中継するなら、今は時間制限のない委員会の発言を制限しなければ議員間の平等が保てない。高知県議会伝統の自由闊達な議論が失われる。
※中継と発言の時間制限は別の話であり、現状の制限なしが不平等というなら、ネット中継の有無にかかわらず改善すべきである。
時間制限をせずに中継している県では「特に問題はおきていない」(議会事務局の調査)し、今やっている委員会の議論を、そのまま見てもらうだけであり、「不平等」はあたらない。
これをネット中継ができない理由にするのは、議会の公開をすすめていく気がないからだ。よほど、ありのままの議論を有権者にみられたくないのか。
どうして、ありのままの姿を有権者に見てもらうことを、それほど恐れるのか。
②ネット中継をすると小休(一時的に記録を止めることだが、これをやっているのが全国で高知県議会だけ)の扱いが困る。
※本来、記録に残さないやりとりはなくしていくべきであり、「小休制度」が中継をやらない理由にはならない。
③費用対効果があわない。見ているのは県職員ばかりだ。
※開始時間もはっきりしない委員会審議を、遠隔地の有権者が議場に来ずとも傍聴できるインフラの整備は、年々重要性が増すことは明らかで、単純なコスト論は通用しない。活動をありのままに見てもらって、もっとも恩恵を受けるのは幡多など遠隔地の議員である。来年度、本会議場の音響改修に3900万円もかけるのだが(390万かと思ったら3900万円で驚いた)、それともアンバランスで、平日の昼間に議場にくることができる傍聴者だけが優遇されることになる。
このように、妨害派の抵抗は全く理由になっていませんが、議会内では多数なので前に進むことができません。「ありのまま」の議員の姿を映し出す委員会のネット中継は議会改革の肝であり、これをやらない限り、議会は変われません。
土森氏はともかく、若手までがこのような時代錯誤なことをいつまでも平気で言い続けることは、あっけにとられると言いますか、衝撃的です。
ただ、自民党も一枚岩ではなく、武石利彦氏は唯一、いかに公開をすすめていくのかという立場で、執行部の答弁を県民が知ることができるのも県政を理解していくうえで大切など、真っ当な議論をしています。同会派内にも古くさい抵抗戦術をよしとしない良識派も当然いるはずですが、声が聞こえてきません。いい加減、自民党も変わる時だと思います。
by tosahiro-k
| 2015-12-04 18:18
| 取材こぼれ話