N森S三・自民党県議が繰り返し提唱し、とうとう県として取り組むことになった「華フェスタ」。
プランニング企業の選定時に、プロポーザルというコンペをするのだが、その結果1位に名古屋の新東通信という会社がなり、県は「あんたのとこに決まったきね」とむこうさんに話をして、むこうもそのつもりで話をすすめている中で、地元優先ということで、突如2位の高知新聞・高知放送グループに差し替えたということでもめた。
新東通信は226点、高新・高知放送グループは216点。これを僅差というのかどうかよくわからないが、地元優先も分かるけど、妙にスッキリしないのは確かだ。県議会では自民、県民クラブなど反知事派が、これを材料に朝令暮改ぶりを攻め立てたが、いつもならこれにのってくる高知新聞が、手前の会社のことだからかどうか定かでないが、イヤミったらしく言うと、ずいぶんと「冷静」だったのが印象深い。この企業体は皆山集紛失事件でも失態を演じたわけだが、これがよそがやったことだったら、また違った展開になっていたかもしれないと思うと、釈然としないものは残る。
ま、それはさておき、土佐であい博だが、ちとやばい気がする。狙いは「交流人口を増やす」とされている。交流人口とは、観光、買い物、就労などの目的で訪れる人のこと。華フェスタによって高知県に入り込む人を増やすのが目標だ。で、その中身というと、5月に3日間開かれる、ジャパンフラワーフェスティバル(JFF)を前後して年間を通じて「もてなす」ということらしい。
JFFというのは、淡路の花博のようなものかと思ったら、全然格下で、なんとたったの3日間しかないというから驚いた。GWのテレビ高知のイベントのようなものか。手間と金をかけて、外国の庭の真似を模造して、それがたった3日ではねぇ・・・。来年の埼玉の事例をみても、県庁が前面に出た旧来型の超短期イベントに過ぎず、高知県が今やらなければならないものには正直思えなかった。県は確か「街中をパビリオンに」みたいな事を言ってたと思うけど、それも意味がよく分からない。
で、それとタイアップした「おもてなし」。内容は①「花によるもてなし」 空港や駅、高速道路などで花の育苗や花のモニュメント設置。要するに花壇を作るってことみたい、②「体験や食によるもてなし」 季節ごとに土佐の食と収穫体験などを組み合わせたメニュー展開。うーん、よう分からんが、そういうメニューを食堂やホテルにやってくれるように頼むということか、③「人によるもてなし」 県内の大学の講座を通じて、県外から来た学生が地域住民と交流・・・・・。これもよく理解できなかった。要するに県外の人に高知に行ってみようという気にさせる、交流人口が増えるという魅力を感じることはできないというのが、率直なところ。
なぜかと考えたが、要するに「花」に内発的なものが乏しい、ありふれたイベントだからだと思う。手間暇かけて大風呂敷は広げたが、膨大な無駄になりはしないかと今から心配である。県幹部にも本音では「無益」と思ってる人は結構いる。チェックすべき報道が、実施する側になっているだけに、しっかり気をつけておく必要があると思う。