2011年 02月 28日
「障害」か「障がい」か |
高知市が来年度から「障がい福祉課」を新設するという。以前には障害福祉課があり、元気いきがい課に統合され、再び分割された経過は省くが、問題はその「障がい」の表記である。
民主党系列や「解放」色が色濃い運動団体など、障害児学校より、障害児を普通校に入れることを絶対的に是とする統合教育を求める潮流は、概して「障がい」を使う傾向が強い。
その理由は、「害」の字がネガティブな意味なので使うべきではないということのようだが、自分は障害者やその保護者の知人は多くいるが、そのような主張をしている人を寡聞にして知らない。
障害者福祉を受けるのに、サービスは「益」であるとして、障害の程度が重いほどよけいに利用料をとるような政治に対しては、どの障害者も強い憤りをもっているが、障害を障がいに書き換えたからといって何になるのかと、大概の人は言う。
介護保険・障害者に続き、子育て分野にも大幅に応益負担を入れようとたくらんでいる人たちが、「障がい」などという言葉を使いたがる実態をみると、思想的には底流でつながっているようにも思える。
では高知市役所ではどういう議論があったのだろうか。が、大した議論はないのが実態で、要するにO市長のトップダウンで、現場は納得しているわけではない。市長が選挙前に「弱者に優しい」みたいなことをアピールしたかったのであろう。
と思っていたら、本日夕刊のT記者のコラム。この人の書いたのは、毎回毎回、女子高生がこう言ったというようなパターンが多いのだが、今回のは偏見を持つ者の言葉として書くときは「障害」と書き、自分の主張として書く時は「障がい」と書き分けていた。
ここの新聞は、いつから共同通信準拠をやめたのかと思うが、「障害」という言葉にいかに悪意があるかを強調したかったのであろう。おかしな書き方だった。
そこで、字の意味を考えてみる。
「害」は広辞苑によると「①そこなうこと、悪くすること、②さわり、わざわい、③さまたげ」とある。
それでは一部から書き換える案がでている「碍」はどうか。「さまたげること、さえぎること」。
どちらも似たニュアンスであることがわかる。
それでは、百歩譲って、これらはネガティブな言葉なので、ひらがなにすることを認めたとしよう。
ならば「障」はどうなのか。
広辞苑には「さまたげること。邪魔すること、さわり。防ぎへだてること」とある。
「障」の字も「害」に負けず劣らず、ネガティブな意味合いであることが分かる。
悪い意味を持つ言葉を使ってはならないと言うのであれば、「障がい」ではなく「しょうがい」とするのが筋ではないのだろうか。なぜ「害」だけなのか。
結局のところ、さしたるポリシーがなく、どこかの受け売りをしているようにしか思えないのである。
民主党系列や「解放」色が色濃い運動団体など、障害児学校より、障害児を普通校に入れることを絶対的に是とする統合教育を求める潮流は、概して「障がい」を使う傾向が強い。
その理由は、「害」の字がネガティブな意味なので使うべきではないということのようだが、自分は障害者やその保護者の知人は多くいるが、そのような主張をしている人を寡聞にして知らない。
障害者福祉を受けるのに、サービスは「益」であるとして、障害の程度が重いほどよけいに利用料をとるような政治に対しては、どの障害者も強い憤りをもっているが、障害を障がいに書き換えたからといって何になるのかと、大概の人は言う。
介護保険・障害者に続き、子育て分野にも大幅に応益負担を入れようとたくらんでいる人たちが、「障がい」などという言葉を使いたがる実態をみると、思想的には底流でつながっているようにも思える。
では高知市役所ではどういう議論があったのだろうか。が、大した議論はないのが実態で、要するにO市長のトップダウンで、現場は納得しているわけではない。市長が選挙前に「弱者に優しい」みたいなことをアピールしたかったのであろう。
と思っていたら、本日夕刊のT記者のコラム。この人の書いたのは、毎回毎回、女子高生がこう言ったというようなパターンが多いのだが、今回のは偏見を持つ者の言葉として書くときは「障害」と書き、自分の主張として書く時は「障がい」と書き分けていた。
ここの新聞は、いつから共同通信準拠をやめたのかと思うが、「障害」という言葉にいかに悪意があるかを強調したかったのであろう。おかしな書き方だった。
そこで、字の意味を考えてみる。
「害」は広辞苑によると「①そこなうこと、悪くすること、②さわり、わざわい、③さまたげ」とある。
それでは一部から書き換える案がでている「碍」はどうか。「さまたげること、さえぎること」。
どちらも似たニュアンスであることがわかる。
それでは、百歩譲って、これらはネガティブな言葉なので、ひらがなにすることを認めたとしよう。
ならば「障」はどうなのか。
広辞苑には「さまたげること。邪魔すること、さわり。防ぎへだてること」とある。
「障」の字も「害」に負けず劣らず、ネガティブな意味合いであることが分かる。
悪い意味を持つ言葉を使ってはならないと言うのであれば、「障がい」ではなく「しょうがい」とするのが筋ではないのだろうか。なぜ「害」だけなのか。
結局のところ、さしたるポリシーがなく、どこかの受け売りをしているようにしか思えないのである。
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by tosahiro-k
| 2011-02-28 20:22
| その他
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