堺市長選、維新候補敗北 |
だが、である。自分としては実は、もっと得票はひらくと思っていた。
198431 竹山修身 63 無現
140569 西林克敏 43 維新
投票率は5割強。
という結果で、維新は4割以上とっている。ちょうど大阪市長選の橋下徹と平松の得票割合と同じような感じ。
橋下代表の「慰安婦発言」から始まり、仁徳天皇陵にネオンサインをとか、台風の時にツイッター三昧、しまいに橋下代表自身が「争点を誤った」といって「堺はなくしません」と毎回弁明をしなければならないほど、彼らにすればひどい選挙戦だった。
竹山陣営はオールキャストで国政選挙並にテコ入れ。「党派を超えて堺を守れ」、「堺のことは堺で決める」という、誰にも分かりやすい、鮮明なスローガンでたたかえたのだから、自分としてはダブルスコアになってもよいと思っていた。
ルックス的にも、竹山氏も悪代官みたいな外見だが、維新新人は輪をかけてどうみても無党派、女性にはウケないタイプだった。これが、はじめに出馬が取りざたされていたアナウンサーだったら、危なかったなと。
何が言いたいかと言うと、維新は常勝大阪でも無党派をはじめ、支持を大きく減らし、その凋落ぶりを証明したのは確かなことなのだが、その一方で橋下らを支えてきた既成政党批判は、その受け皿として橋下を見限ったとしても、依然として根強くあるということを実感した。
これだけ騒がれても投票率もやっと5割。政治に期待感がまったくない人が半数いるということだろう。
国政に眼をむければ安倍内閣は、民主党、公明党と一緒に、この庶民の生活が苦しい時に消費税増税をゴリ押しして、その代わりに大企業にはさらなる減税をするという。
いくら「堺を守れ」と言われても、個人の暮らしが守れないのに、「何を言っているのか」と、しらけてしまう有権者の気持ちも分かる。竹山氏にも入れない、投票しない人が有権者の約半数、最大勢力であるという冷厳な事実を、よく見ておかなければならないと思う。
もちろん、今回共産党が、竹山氏を「自主的」に支援したのはまったく正しい。大阪市長選で平松氏を支持したのと同様、維新の野望を砕くためには、当然である。
かつて高知の共産党が橋本大二郎・高知県知事の実質支持に転じ、浦田県委員長が「私は橋本さんに入れます」とマスコミに発言するなど、強引ではあったが大胆な転換をした時のことを思い出した。共産党が、黒子戦法やゲリラ戦など変幻自在な戦術をとりだすと手強い。敵にとってはやっかいである。